猫の歴史

猫が今のように人間と暮らし、ペットとして愛されるようになったのは一体いつからなのでしょうか?そもそも、猫は元々今のような姿をしていたのでしょうか。猫の祖先から今の猫に至るまでの歴史を紹介していきます。

 

 

【猫の最古の祖先】

 

・ミアキス
約6500万年前~4800万年前に生息していたとされる小型の捕食者です。
現在の犬やアシカにも関係のある動物だと言われています。
見た目はイタチやフォッサなどに似ていましたが、骨盤は犬に近く、後ろ足の方が前足よりも長かったそうです。
猫のように爪を出したり引っ込めたりすることができ、基本的には樹の上で生活をしていました。
このミアキスからイヌ科、クマ科、ネコ科へ進化したと言われています。

 

 

【イエネコの祖先】
イエネコとは人間と共生する猫の事で、現在私たちが猫と言われて想像する猫のことを言います。
様々な進化を経て、徐々に人間と過ごしていく間に暮らしが変わっていったとされています。
その祖先に当たるのがリビアヤマネコという種族でした。

 

・リビアヤマネコ
13万1000年前に中東の砂漠を中心に生息していた動物で、初めは人間と接触することはありませんでした。
その後、9500年~4000年前のいずれかの時期で人間と接する機会があり、これを機に人間に近付いて生活することになります。
きっかけはアフリカのナイル川上流に住む原住民がネズミや鳥などの小動物を捕まえるためにリビアヤマネコを飼い始めたのが始まりとされています。

 

【猫の家畜化】
紀元前4千年ごろのエジプトでは、猫は穀物や作物を荒らすネズミや鳥を食料として捕食してくれるので、困っていた住民からするととても大切な存在でした。
これが初めの家畜化とされています。
リビアヤマネコは性格が比較的温厚であったのと、当時の人々が忍耐強かったことから徐々に家畜として飼われるようになりました。
そしてこれが後にイエネコの祖先であるヤマネコに繋がったとされています。

 

【猫の神聖化】
紀元前2000年~1500年ごろのエジプトでは、猫は神聖な生き物として扱われるようになりました。
様々なお守りや武器に猫の画が刻まれ、事故や病気、難産や悪夢などの悪いものから身を守ってくれるものだと信じられていました。
また、太陽神ラーと呼ばれる神様の象徴がオス猫であることから、身近ながら様々な災いから守ってくれる存在になったのでしょう。
この時期は猫を殺すことは重罪とされていました。
また、猫のフンや死骸からとれた猫の体は良薬とされており、塗り薬や飲み薬として利用されていました。

 

【猫と魔女狩りとペスト】
7世紀ごろのヨーロッパでは宗教が何よりも大切な時期とされており、勢力の強い宗教によって様々な宗教が迫害されました。
その時に「黒猫は悪魔の化身だ」という考えや「猫は魔女の手先である」といった考えが広まり、猫の大量虐殺が始まってしまいました。
特に黒猫は悪魔や魔女などの汚らわしいものを連想させるとされ、たくさん殺されていったのです。
しかし、猫が激減したことでねずみが大量繁殖します。
このねずみによってペストという感染症が大流行し、たくさんの死者が出ました。
そこで人々は猫の虐殺をやめ、ねずみを捕獲してもらうために再び猫と暮らしていくことになったのです。

 

【戦争と猫】
時代が経つにつれ、猫は小型化し人間に対する警戒心が少なくなってきました。
そのため、外ではなく家の中で飼う人も増えていき、少しずつペットとして飼われていくことになっていきます。
そうして人々の心を癒す存在となった猫は、たくさんの戦場で傷ついた兵士たちをも癒してきました。
世界大戦や宗教戦争、紛争などが多発した時代、兵士の休むキャンプなどに野良猫が迷い込み、そのままともに戦場に向かったり、兵士たちの帰りを待っていたりなどしていたそうです。
疲れ切った兵士たちにとって動物は心の癒しとなり、笑顔を取り戻す存在にもなりました。

 

【人間との共存】
現在はペットとして猫を飼うのが主流となっています。
完全室内飼いの猫も多くなっており、家族として猫を飼う人も多くなりました。
近年、イエネコとして飼われるため人に懐きやすい性格や愛らしい風貌の猫にするために品種改良もされています。
かといって、猫の血は薄れていません。
鳥やねずみをみると追いかけずにはいられず、どこかそっけない性格も猫特有のものです。
昔も今も、互いに利益があるため共存していけているんだと思います。